取引の起点となる「取引所」

ビットコインの元となった中本論文には、ビットコインをドルや円などの通貨に換金することに関する記述はありません。また、ここまで何度も説明してきたように、ビットコインは誰かが中心になって運用しているサービスでもありません。

しかし、流通を促す人々は存在します。それが「取引所」「換金所」です。複数の呼び方がありますが、その役割はどちらも同じと考えていただいて結構です。英語では「DCE(Digital currency exchange)」などと呼ばれます。

ビットコインは、日常的な取引に使ううえで2つの欠点をもっています。ひとつは、現金との交換を担当するしくみが規定されていないこと。もうひとつは、決済を受け取る側で取引情報が確認されるまで叩分の時間がかかることです。一般的なオンライン決済では遅くとも数秒から数十秒で終わりますので、現在のどの決潰手段と比べても「きわめて遅い」といえます。特に個人の買い物などの用途では、不便な要素です。すでに述べたように、どちらもビットコインの特徴を決めるうえで重要な部分であり、そう設計されたもの・・・というべきですが、不便であることに変わりはありません。

そうした部分をカバーするのが「取引所」の役割です。

ビットコインは、取引に時間がかかります。また、本来はパソコンでビットコイン・クライアントを動かし続けて、ブロックチェーン情報の交換とマイニングの両方をおこないながら使うべきものです。しかし、すべての人がマイニングに興味があるわけではありません。単にビットコインで取引をおこないたい人のほとんどは、ビットコインのしくみそのものに対しては、特段の興味も思い入れもないでしょう。

では、誰かがそうした部分を代行してくれるとしたらどうでしょう? ビットコイン・ネットワークの維持をおこないつつ、自分と他人との間に立って、ビットコインの取引をスムーズにしてくれるなら、それは確かに便利です。じつは、そのような存在が「取引所」です。

取引所は、銀行のようなもの、と考えるとわかりやすいでしょう。利用者はまず、取引所に「口座」を開設し、そこに自分のビットコインを蓄積しておきます。他人にビットコインを渡すときには、取引所を介して渡すことになります。こうすれば、ビットコインをやりとりするのは取引所の口座同士、もしくは別の取引所同士になります。取引所の口座IDとパスワードさえわかれば、どのパソコンからでも、どのスマートフォンからでも、自分の口座のビットコインの残高がわかりますし、取引もできます。取引にかかる速度ビットコイン・ネットワークの「叩分かかる」という制約からも無縁になります。

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